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海水に浸かった農地・水田の塩害対策案

HOME > 天然軽石 > イオン交換作用とは?> 塩分を農地・水田から取り除く〜地盤沈下で海水が排水出来ない地域の土壌改良材に使いませんか?

●塩分が農地・水田から取り除かれる仕組み

2,011年3月11日に起こりました東北地方太平洋沖地震で、
被災地の農地・水田は塩害を被りました。

この塩分を農地・水田から取り除く提案です。

まず、取り除く海水についてです。

海水の成分は次の通りです。
(参照サイト:LittleWaves「海水ってなに?」より)


海水が土壌に浸み込んだ場合、普通は塩分がなかなか土壌からは抜けません。
水田のような粘土質であればなおさらです。

これは、土壌にナトリウムイオンや塩化物イオンがくっ付いたまま離れにくいからです。
いくら雨が降っても、潅水しても、土壌に結合した塩分は、思うように土壌から離れません。

しかし、化学肥料である硫酸アンモニウム(硫安)※1をこの土壌に撒くと、
土壌中にアンモニウムイオンが残り、ナトリウムイオンが少なくなくなります。

これは土壌との結合力の強い硫酸アンモニウム中のアンモニウムイオンが土壌に優先して吸着され、アンモニウムイオンと同符号のそれまで土壌中にあったナトリウムイオンが遊離して出てくるためです。

また、硫酸イオンは塩化物イオンよりも土壌に対しての結合力が強いので、
塩化物イオンを追い出し、硫酸イオンが土壌に残ります。

この様な土壌に対するイオンの結合力の強さは、以下のような順番になります。



強酸性陽イオン

 

強塩基性陰イオン



つまり、硫酸アンモニウムの化学式は (NH4)2SO4 ですから、
硫酸イオンとアンモニウムイオンがイオン交換作用によって
塩化物イオンとナトリウムイオンを土壌から追い出す役目を果たします。


テレビでは、海水に浸かったレッドゾーンの滞水被害を軽減するために
海水に浸かっていないイエローゾーンの農業も自粛となっていました。

そういった方法をとるのではなく、海側地域のレッドゾーンに硫酸アンモニウムを撒き、
上流域のイエローゾーンの水田栽培で水をレッドゾーンへ供給すれば、
レッドゾーンの塩分を無くすスピードがアップ出来るのではないかと思います。


余談ですが、イオンの結合力順から、硫酸イオンはヨウ化物イオンよりも優先しますので
放射性物質対策にもなるのではないかと思います。

※1 硫酸アンモニウム(硫安)の他に消石灰、石膏(硫酸カルシウム)も同様の効果が有ると思います。

 

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●塩害にあった地域の土壌改良材として軽石をご提案します

軽石は既に土壌改良剤としての効果が実証され、その利用が進んでいます。
そのため、一番安価でかつ大量に供給出来る農業資材です。

上記でも述べましたように、海水に浸かった土地は、ナトリウムなどの塩基類の作用によって泥が粘着性を帯び、水はけが悪くなっています。そこで土の通気性 を確保するために、

地盤沈下で海水がなかなか排水出来ない地域に
軽石を撒く事をご提案します。


軽石は、軽石その物に作物に必要なミネラル類を多く含み、土壌中に混ぜ込むと植物に必須のリンを吸着したり、土壌中に不足の金属イオンを出し、他のイオンを取り込むという効果が期待できます。

そして、必要に応じてアンモニウムやリンと交換します。
リンはカルシウムと一緒に摂取すると、植物にとって非常に吸収率が高くなります。更に、軽石を混ぜることにより、通気性も良くなり、土壌改良材としての効果が期待できます。

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●硫酸アンモニウムと軽石の組み合わせ

海水の塩分を追い出すために大量に撒いた硫酸アンモニウムのうち、土壌に吸着出来ない部分が海に流れ出て沿岸海域を汚染してしまいますが、この余分なアンモニウムイオンを軽石が吸着してアンモニウムイオンが軽石中に保持され、環境汚染対策としての効果も期待できます。

つまり、高塩化ナトリウム状態を硫酸アンモニウムによって低塩化ナトリウム・高アンモニウム状態へと変え、その高アンモニウム状態を軽石によって低アンモニウム状態・高ミネラル状態へと変えるわけです。

土壌の塩分対策は、塩化物イオン・ナトリウムイオン対策としての硫酸アンモニウム。土壌改良材・アンモニウム吸着材としての軽石の利用 することで、塩分を早期に追い出しながら環境を浄化する効果が期待できると思います。


塩害実験の様子

当社も塩害実験をしております。
実験の様子は、ブログで随時、報告させていただきます。

たっぷりの海水をかぶせ放置 2011年4月6日
土に、たっぷりの海水をかぶせ放置しました。

EC塩分濃度(基準値0.30〜0.50)
EC:4.44  塩分濃度障害
2011年4月20日
当社で開発した「ニューさつま塩害除去剤」を
散布しました。
大きさ毎に天然軽石ふるいわけ 2011年4月26日
土を混ぜました。
なんと草が生えてきていますーー!! 2011年5月13日
本日、見てみましたら、、
なんと草が生えてきていますーー!!
自分でもビックリです!

EC塩分濃度(基準値0.30〜0.50)
EC:0.64 作物耕作可能

 

 

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●ニューさつま塩害除去剤のご相談、お問合せ、ご注文

販売価格 15s 3,200

散布量の目安:
塩害の程度にもよりますが10ha当たり
15袋以上


天然軽石の採掘から販売まで、
昭和47年から軽石と付き合って参りました
山一軽石にお任せ下さい!

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